40歳の寄り道

某月某日。

袋の中で蠢く(夢日記)

夢を見た。

5月なのにクリスマスコンサート。私の左隣には大きな男性、右隣には白い割烹着の女性が座っている。二人とも初対面なのに、たくさん私に話しかけてくる。舞台では、歌手がクリスマスソングを歌っている。

割烹着の女性が、ビニール袋に入った何かを渡してきた。その袋の中には、うごめく小さな赤いイモムシのようなものがたくさん入っていた。

「これ、食ってみな」

気持ち悪くて、とても食べられそうにない。

「まだコンサート中ですし…」

「じゃあ家で食いな。あとイナゴの佃煮も、あんたにやるよ」

そう言われて渡されたのは、ビニール袋に入れられた、まだ佃煮にはなってないイナゴだった。やっぱり袋の中で動いている。

私が困っていると、左隣の大きな男性が

「いらないなら、僕がもらうよ」

と袋を手に取り、それと同時に私を抱き上げた。そしてコンサート会場を出た。

「まだコンサート中ですよ、何するんですか」

「ずっと恋人が欲しいと思っていた。僕と一緒に南極に行こう」

「はあー?」

私は必死で抵抗し、男から逃げコンサート会場へと戻った。するとそこは、社交ダンス会場になっていた。

夢から覚めた。

昨夜、夫の布団に潜り込んで夫のにおいを嗅ぎながら、なぜか私の推し活ポリシーの話をしていた。真面目なファンでありたいとか、友達は作らず一人で楽しめれば良いとか、自分の趣味や生活を大切にした上でアーティストを応援したいとか、アーティストとファンとの距離感とか。でも本当は、コンサートに何公演も行ける人や、SNSで盛り上がっている人たちが羨ましい。

「あんた、面倒くさいファンだな」

と夫に言われた。自分でもそう思う。

そのあとどういう話の流れだか忘れてしまったが、なぜか『ドラゴンボール』の悟空とベジータの話になった。まるで大学生の飲み会のように布団の中で盛り上がり、酔い潰れてもいないのにそのまま寝てしまった。夫のにおいを嗅ぐとよく眠れる。