40歳の寄り道

某月某日。

聞き上手になりたい

今日も犬が可愛い。

うちの犬は、いろんな芸ができる。親指と人差し指をくっつけてマルを作れば鼻を入れてくるし、「あご!」と言えばあごを手のひらに乗っけてくる。伏せも、待ても、ごろーんもできる。「ぺちぺち!」と言えば、尻尾をぺちぺちと床に叩きつける。とても可愛い。でも一番、私が好きなのは「お手」だ。小さな前足を、ちょこんと私の手に乗せるだけで、悶絶しちゃいそうなくらい可愛くてたまらない。お手しながら、真剣な眼差しで私を見つめてくるのが良い。ざらざら、ひんやりとした肉球の感触も良い。

夜、リビングで仕事をする。翌日、地域の行事に親子で参加しなければいけないのだが、息子が「行きたくない」と愚痴愚痴言っていて、それを宥めながらキーボードを叩いていた。そのせいで、なかなか作業が終わらなかった。

最近、よく反省する。誰かが愚痴や悩みを口にしている時、つい自分の経験に基づいてアドバイスをしたくなってしまうのだけど、本人の気持ちに寄り添って愚痴を聞いてあげるだけで良いのではないのかと。聞かれた時だけ、何か答えてあげれば良いのかと。アドバイスをすることで、そのつもりはなくても、本人は責められでいると感じてしまうのではないか。本人が自分で答えを見出せるよう、頭の中で考えを整理できるよう、何かアドバイスをしたりせず「うんうん」「辛いね」と、聞いてあげるだけで良いのでは…と。

聞き上手になりたい。話している人が、話しやすいよう、共感しながら聞いてあげられる人になりたい。「話聞くから、おいしいものでも食べに行こう」と言ってあげられるような人になりたい。