40歳の寄り道

某月某日。

全て紙の上に吐き出す

昔の辛い出来事が夢に出てきて、そのことばかり考えて泣いてしまうくらい落ち込んでいた朝。洗濯物を干しながら、TBSラジオ『問わず語りの神田伯山』をradikoのタイムフリーで聴いた。うんこミュージアムの話とか、リスナーの人生が見えるメールとか、めちゃくちゃ面白くて、気がついたら30分、笑いっぱなしだった。なんかもうね、昔のことをいつまでも引きずりながら生きるのが馬鹿馬鹿しくなって。今を楽しもう、人生めちゃくちゃ楽しもうと思った。

頭の中に留めて置かないようにする。自分の頭の中にあるモヤモヤを可視化するため、モヤモヤを全て紙に書き出してみた。ここには書けないようなこと、自分の嫌いなところ、人に言われた嫌なこと、ネガティブな感情も全て紙の上に吐き出した。それだけで少しスッキリ。

モヤモヤの一つに、「犬を飼ってから旅行する機会がなくなった」というのがある。どこか行こうという話をするたびに、夫は「犬がかわいそう」と口にする。ペットホテルもあまり乗り気ではなさそうだ。旅番組を見ながら「山陰地方に行きたいね」なんて話をした時には、犬を連れていく方法をうちの夫は調べていた。犬が可愛いのはわかるし、夫の私以上に犬バカなところ、決して嫌いではない。「犬を飼ったら旅行に行けない」というのも覚悟しなければいけないことなのかもしれない。でもなんというか、朝昼晩三食作り、夫が仕事をしている間、ずっと犬の世話をしている自分の心の中にはずっと引っかかるものがあった。

そんなモヤモヤを紙に書きながらふと思った。

夫に犬の世話を任せて、一人で旅行すればいいんじゃないか?

いつもどこかに旅行するときは家族と一緒であること前提だったが、犬もいるし、子どもは中学生になったし、家族で行くこと前提でなくても良いのではないかと思った。誰かと感動を共有したい気持ちはあるけれど。出雲、大阪、金沢…スマートフォンという便利な道具だってあるし、どこへでも行けそうな気がしてきた。これからは映画もたくさん観よう、いろんなアーティストのコンサートに行こう、おいしいもの食べよう、体重落として自分が納得する見た目になろう、キラキラ笑顔で働こう。

40歳からの人生、めちゃくちゃ楽しみたい。

犬を飼うことは大変だが、とても可愛い。この嬉しそうな顔…みんな見て欲しい。