40歳の寄り道

某月某日。

ガリガリ君ソーダ味

ゴールデンウィーク初日の午後。

じわじわと汗が滲んでくるようなエアコンのない部屋で、エアロバイクを漕いでいた。途中で着ていたシャツを脱ぎ捨て、人には決して見せられなようなキャミソール姿で漕いでいた。今日、選んだ映画は大正解だった。だけど流石に40分漕ぎ続けていると喉が渇いてきて、中断することにした。

リビングはエアコンが良い感じに効いていてとても心地が良かった。冷凍庫から、ガリガリ君ソーダ味を取り出して食べたら、びっくりするくらい美味しかった。甘酸っぱいソーダ味が、体全体に染み渡り、疲れが一気に吹き飛ぶような。乳製品が苦手な私は、アイスといったらガリガリ君ばかりになってしまう。もう食べ飽きるくらい食べたはずなのに、運動したあとのガリガリ君って美味しいんだなあ。

はああ、今日もたくさんエアロバイクを漕いだなあ〜

と、布団の上に横になる。ちょっとゴロゴロしながらスマホをいじるつもりが、気がついたら2時間くらい寝てしまった。この2時間でもっといろんなことができただろうに。でも、魚になって海に抱かれているかのように、とても心地良い昼寝だった。

夫が犬を散歩に連れ出す音で目が覚めた。夫と犬が家を出てすぐに、「犬が歩かない」と夫から助けを求めるLINEがきた。布団から起き上がり、コップ一杯の水を飲み、外へ出る。すると家の前で私を待つ犬の姿があった。私を見つけると犬は尾を振り嬉しそうに歩き出した。

昔飼っていたトイプードルもヨークシャーテリアも、祖父母の愛犬メリーも、誰が散歩に連れていっても、文句を言わずによく歩いてくれたが、うちのミニチュアダックスフント、ちゃちゃ丸は、散歩に対して何かこだわりがあるようで少し困る。YouTubeで散歩のコツを調べたり、いろんな本を読んだりして色々試してみたが2歳になっても答えが見つからない。良いのか悪いのかわからないが「みんなで歩く」というのが、うちの犬には一番合っているのだと思う。

ミュージックフェア』がそろそろ終わるという時間に帰ってきた。夕食に、味付けたまごと、チャーシューと、ゆでたほうれん草を添えただけの簡単なラーメンを作った。麺を食べるのがあまり上手ではなかった息子が、いつの間にか誰よりも早く麺を食べられるようになっていて驚いた。私が一番、食べるのが遅かった。