40歳の寄り道

某月某日。

パイナップル甘ったるい

缶切りを使ったのは10年ぶりくらいだろうか。

朝、いつだかのお葬式で夫が貰ってきたパイナップルの缶詰を開けようとしたら、缶切りの使い方が思い出せない。昔はこんな感じの缶詰を缶切りで開けて、黄桃やみかんをよく食べていたのに、角度を変えていろいろと試してみてもなんだかしっくりこない。ド忘れしてしまっている。夫に聞くのは、なんだか馬鹿にされそうだったので、インターネットで検索してやっと思い出した。ああ、こんな簡単なこと…と、自分に呆れながら缶詰を開けた。パイナップルは甘ったるくて、そんな情けない自分を許してくれるように感じた。

テフロン加工のフライパンの調子が悪くなってきたので、錆びついてしまった直径28センチの鉄のフライパンを再生させた。

夫や子どもが台所に立ったとき、誰もが使えるフライパンでなければ意味がないなと思い封印させていたが、テフロン加工のフライパンは使い始めはすごく感動するのだけど、どうしても1〜2年でダメになってしまうのが気に食わない。で、新しいものを買おうと思ったが、鉄のフライパンの存在を思い出し再生させることにした。夫や子どもは、テフロン加工のフライパンだろうが、鉄のフライパンだろうが残念ながら台所に立つことはないし、私も自分以外の人に台所に立たれるのは抵抗があったりする。なので、自分の好きなものを使おうと思った。子どもには料理を教えなければいけないけれど、夫には洗い物だけやってもらえればじゅうぶんだ。早速、もうかざめの竜田焼きを作る。じゅーじゅーと鉄ならではの音が楽しい。ふっくらと美味しい竜田焼きが出来上がった。