40歳の寄り道

某月某日。

大きなご声援

今年になって始めたこと。テレビを見たり、本を読んだりしてわからない言葉の意味をノートに書くようにし始めた。子どもに「○○ってどういう意味?」と聞かれて、答えられないことが度々ある。よく使っている言葉なのに改めて問われると答えられないなんてことも。自分の語彙力の乏しさを克服したく、少しでも「これってどういう意味だっけ」という言葉があれば、意味を調べ、手書きでノートに書くようにしている。

そのノートに、トーションビームマルチリンクという言葉が書いてある。夫から教わったサスペンションの種類だ。車好きな夫と出会う前は、サスペンションがどういうものかもわからなかった私だが、最近になってサスペンションにはトーションビームマルチリンクなどの種類があること、そしてそれらの構造の違いを夫に教えてもらった。他にも似たような車の微妙な違いや、内装のこと、スタッドレスタイヤノーマルタイヤの見分け方などいろんなことを教わった。しかし車を運転することのない私が、夫から教えてもらった知識をどう活かしたら良いのかわからないでいる。それでも、覚えておいて無駄な知識はないとどこかで信じている。

雨が降る前に犬の散歩をする。

風がとても強く、木の枝やお菓子の袋などいろんなものが飛んでくる。それに動じず逞しく前へ前へと進む犬。しかし、候補者の名前をけたたましく連呼する選挙カーとすれ違った時には驚いてしまったようで、手を降る候補者に向かって「わん!わん!」と吠えてしまった。それを見たウグイス嬢が「大きなご声援をいただきました!」と言うので笑ってしまった。子連れのお母さんとすれ違った時には、「子育てに優しい社会を目指しています!」と言っていた。犬は選挙カーが見えなくなると「なんだったのだろう?」という感じで再び歩き始めた。