41歳、黄桃記念日

某月某日。

140字読書記録(2024.07〜2024.08)人間ドラマ的なもの

今年の目標に、読んだ本の感想や見た映画の感想を自分の言葉で書けるようにするというのがあり、7月になってやっと私のXアカウント上で読書記録をつけはじめてみた。読書記録をつけることで、読書をするモチベーションを高めたり、誰かと読書体験を共有できたらと思った。Xアカウント上で書いている140字日記と同じく、読書記録もここに載せておこう。

『N』道尾秀介(集英社文庫)
1〜6、どの順番から読んでも良いミステリー。私も、6、4、2、1、3、5の順番で読んでみた。ああ、この人はこういう人だったのね…これはどういうことだろう、とたしかに読む順番で印象が変わるかも。人間ドラマ的なものも感じる短編集だと感じた。

『さようなら、私』小川糸(幻冬舎文庫)
今の自分に不満があるけれど、なかなか一歩前に気持ちを進ませることができないような、そんな女性たちが様々な出会いを通じて少しずつ変わっていく物語。この主人公たち、自己中心的な部分もあるのだけど、私もそういう人間だから感情移入してしまう部分がある。

『ラヴレターズ』(文春文庫)
多種多様な恋文。きゅんとしたり笑ったり。村田沙耶香さんのコンビニへの恋文が好き。恋文って何を書けば良いのかわからなかったり、書くのが恥ずかしかったりするけど、これを読むと自分の中にある秘めた恋心と向き合い、誰かに手紙を書いてみたくなる…そんなアンソロジー

『クラスメイトの女子、全員好きでした』爪切男(集英社文庫)
作者の豊かな観察力と記憶力。よく吐く女の子、プロレス好きな女の子、鼻くそ食べる女の子、青髭が生えた女の子、読んでいるうちに登場人物たちが、みんな愛おしくてたまらなくなってくる。小中学生時代、あまり良いことがなかった私にもこんな風に見てくれる人がいたら…と思うと少し勇気づけられる。ドラマもとても面白いです。同作者の『死にたい夜にかぎって』(扶桑社文庫)も好きです。

『推し短歌入門』榊原紘(左右社)
好きな歌手や好きな漫画、小説を、こっそり短歌にしてみたくてこの本を買ってみた。推しという視点から短歌を学び直すのも面白そう。推しから近づいてみたり離れてみたり、推しを思いながら街を歩いてみたり、いろんな視点から推しを楽しみ短歌を作ってみたい。

推し短歌入門

『誕生日の日記』(日記屋月日)
自分の誕生日だったり、大切な人の誕生日だったり、誰かの誕生日から始まる15人の日記集。 様々な誕生日に対する感覚と、誕生日の過ごし方。私自身は「誕生日」というと、いつもとは少し違ったものの見方をしようとしてしまう。結局は普通の日だったなと、夜になって気がつく。誕生日にお祝いするって、よく考えると不思議だ。ページ代わりの日付が良い。日記専門の書店『日記屋月日』は、いつか行ってみたいお店。

『小山さんノート』(エトセトラブックス)
小山さんと呼ばれたホームレスの女性が遺したノートに書かれた日記。暴力、孤独感…。テント村での人間関係。読んでいて辛い所はたくさんあったが、小山さんが美味しいものを食べられたときはホッとした。ワークショップのメンバーのエッセイからまた違った小山さんが見られる。