40歳の寄り道

某月某日。

10/4 散歩に連れてけアピール

朝、テレビの画面が突然変わり、ミサイルが発射されたと言うのでとても驚く。そんなことは、お構いなしに犬の体内時計は正確で、「そろそろ散歩に行きましょうよ」と、私の前にやってくる。もう少しニュースを眺めていたかったが、犬が前足で私の膝をちょいちょいと触ってきたり、飛びついてきたり、「わふ」と小さく鳴いてみたり、散歩に連れてけアピールがしつこい。私の住んでいる地域は、避難の対象ではないが、平和ボケしていて良いのだろうかと考えながら、犬を散歩に連れて行く。

テレビを消して外に出ると、いつもの世界。いつもと同じ道を、尾を振りながら嬉しそうに歩く犬の横を、中高生の自転車が通り過ぎる。ねこじゃらしがゆらゆらと揺れている。金木犀が甘く香る。そんな10月のいつもの光景にほっとする。ずっと平和ボケしていたい。

16時、2回目の散歩。すれ違った柴犬やヨーキー、ポメラニアンと挨拶して、うちの犬はとてもごきげん。「たのしいですねえ、たのしいですねえ」って感じで、歩きながら何度も嬉しそうに私の顔を見上げてきてかわいい。1時間ほど歩いた。

帰宅後、ぐったり疲れてしまい夕食の準備をしたいのに動けない。立っているのが辛い。やがて夫が仕事から帰宅。お願いして、皿洗いをやってもらう。ついでに豆腐の味噌汁も作ってもらう。魚を焼いたり、副菜を作ったりするのは私の仕事。夫に手伝ってもらってとても助かった。

一人暮らしで犬を育てている人には笑われてしまうかもしれないけれど、平日、午前と午後合わせて2時間の犬の散歩と家事を1人でこなすのは大変。犬が我が家にやってきてから、自分の時間は確実に減った。仕事で疲れている夫につい気を遣ってしまい、自分の中に抱え込んでしまうのだけど、疲れて動けない時は無理せず誰かに助けを求めるようにしよう。