子どもの頃、犬用のガムを噛んでみたことがある。祖父母の愛犬が大好きだったガム。ドッグフードやジャーキーは全く美味しそうだと思えなかったけど、犬が夢中になって齧っているガムは、私も少し食べて見たいと思えた。そして新品のガムを袋から取り出し噛んでみた。
かたい。かたすぎる。歯が壊れそう。そして、味がしない。プラスチックのような、味のないスルメのような…。人間が齧ってもおいしくない。すぐに袋に戻し二度と食べることはなかった。
翌日、私が噛んだガムを、祖父母の愛犬は嬉しそうにガジガジと噛んでいた。
うちの犬がガムを食べるたびに、そんな恥ずかしい思い出がよみがえるのだ。
ちなみに今、私が噛んでみたいものは鹿の角。歯の生え変わりの時期の、なんでも噛みたくなるようなむず痒さも子犬になって体験してみたい。
我が家の犬は、鹿の角に夢中だ。
今日は子どもは学校で、夫は仕事が休み。夫に、家からそんなに遠くない道の駅に連れて行ってもらい、買い物とおいしいランチを満喫した。
学校から帰宅した息子が
「今日のお昼は、ふたりで何を食べていたの?」
と突然、聞いてきた。
「道の駅でラーメン食べてきたよ」
と素直に答える夫。
「いいなぁ。自分もラーメン食べたかったなあ。学校の給食はシチューだったよ」
と息子。
これから夕食。ゴールデンウィークだし、みんなで回転寿司でも食べに行こうということになった。息子が食べたいラーメンもある開店寿司屋だ。本日2度目の外食だ。
犬は、ガムを齧りながらお留守番。