40歳の寄り道

某月某日。

言われてみればその通りだ

「君が働きたい理由は、お金を稼ぐことで自己肯定感を得たいからだろう」

と、夫が言った。ぎく。その通りだ。生活を豊かにしたいとか、時間に余裕ができたからとか色々な理由を付けて仕事を探していたが、他のお母さんたちと同じように働いて、誰かに認めてもらいたいという気持ちの方が強いのかも。言われてみれば自分で稼いだお金って、目に見える自己肯定感だ。夫は続けて言った。

「働かなくても、子供に勉強を教えることができたとか、上手に料理を作ることができたとか、そういうことでも自己肯定感を育てることはできるよ」

夫は、私以上に私のことをわかっていて不思議なものを感じる。元々は他人だったはずなのに、まるでメンタルの弱い私を救うために私のところに来てくれたのかもしれない。運命か。でも、夫の本音はどうだろうな。ゲームばかりやっている主婦だとか、もっと痩せたらいいのにだとか、そんな風に思っているかも。いかんいかん、私の自己肯定感の低さってこういうところだ。でも働くよ。自己肯定感もそうだけど、もう少し色々な世界をのぞいてみたい。

昨夜、夫はビールを飲みながらKindle unlimitedで世界の犬種図鑑を読んでいた。そのせいか深夜2時頃「かわいい、かわいい」と寝言を言っていた。犬の夢でも見ていたのだろうか。朝、尋ねてみると「夢なんて見ていないよ」と言った。でも私は確かに聞いた。夫の「かわいい、かわいい」という寝言を。きっと私の夢を見て、私のことを「かわいい」と言ってくれたんだ。そうとらえておこう。

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