40歳の寄り道

某月某日。

モヤモヤウイルス

餃子には白いごはんがよく合う。

肝臓とコレステロールの値があまり良くなくて、医者からは「白米は食べなくていいんですよ」と言われている。多分、「白米は食うな」ということをやんわり言いたいのだろうけれど、「食べなくていいんですよ」ということは、食べても食べなくてもどっちでも良いような、そんな言い方にも感じている。その日は、なんだかモヤモヤしていて、お茶碗いっぱいにごはんをよそってしまった。夫には「今日はごはんいらないから」と言ったのに。餃子の肉汁とタレが白いごはんに絡んでよく合いとても美味しい。噛めば噛むほどごはんが甘くて幸せ。ドクターマリオみたいに、ごはんがカプセルになってモヤモヤウイルスを消していくみたい。ああ、まだすっきりしない。おかわりしたい。納豆を乗せて食べたい。でも、流石に食べすぎなのでやめておく。食卓には、茹でたブロッコリーだけが大量に残っている。犬がそれを食べたそうに眺めていたので、ちょっとだけあげた。

今、私の家族は、それぞれがそれぞれの岐路に立たされているような感じ。でもみんなが頑固で真面目だから面倒臭い。少しくらい、不真面目なところがあっても良いかもしれない。

海を見に行きたい。冬の海の開放感が好きだ。私の故郷にも大きな海岸があった。閉鎖的な田舎で、好きではない街だったが、10代、20代の私の荒んだ心を癒してくれた白い砂浜や波の音、海のにおいなど、今でもたまに恋しくなる。海を見ていると、全てがどうでもよくなるような、全てがどうにかなるようなそんな感じがする。

海が近くにないのなら、滝でも良いかもしれない。水のある場所が良い。マイナスイオン…って何かよくわからないけれど、思い切り浴びたい。