40歳の寄り道

某月某日。

6/12 6月の青空

朝、雨がしとしと降っていた。時々強く窓を打ちつけたかと思えば、少しだけ太陽をのぞかせたり安定しない天気。

実家から、とうもろこし6本と山梨土産が届く。いろいろやりたいことはあったが、早速、届いたばかりのとうもろこしを茹でる。茹でている間、コンビニの袋いっぱいに、ぎゅうぎゅうととうもろこし6本分の皮を詰めてゴミ箱に捨てる。キッチンにはとうもろこしの甘い香りがいっぱいに漂う。茹で上がったとうもろこしを齧ってみると、ぷちぷちと弾けて甘さが口いっぱいに広がった。犬にも少しだけ食べさせた。

晴れたことに私が気がついたのは、夕食の下ごしらえを始めて、午後4時頃だった。窓の外には雲のない青空が広がっていた。どこか行きたいなあ。道の駅に行って新鮮な野菜をたくさん買いたい。バーベキューしたい。ドッグランで思い切り犬を走らせたい。6月の青空って、どうしてこんなに嬉しいんだろう。でもどこか行くには、遅すぎる時間だ。

「どこか行きたくなるね」

と、どこにも行けないのをわかっていながら、夫に声をかけてみる。

「今日の夕食は何を作ったらいいの?俺が作っててあげるから、どこか行ってきたら」

「カレー。だけど私が作りたいから良いよ」

私のカレー作りには、小さなこだわりがある。玉ねぎは飴色になるまで炒めたり、刻んだニンニクを入れたり、たまねぎの皮や鶏肉の皮で出汁を取ったり、ほんのちょっとしたひと手間を楽しみたいのだ。

カレーを煮込みながら、だんだんと暗くなっていく空を眺めていた。良い休日だ。