40歳の寄り道

某月某日。

糸ようじ

洗面所で糸ようじをやっていたら、夫が突然やってきた。びっくりして慌てて糸ようじをやめた。私は夫の前でおならをしてしまったこともあったし、変顔もする。立会い出産の時は全てをさらけ出した。いっぱい叫んで獣になっていた。でも糸ようじをやっている姿は、たとえ私の獣の姿を知っている夫であっても見られたくないなと思う。顔がとにかくひどい。特に奥歯に糸ようじを入れている時は、女を捨てている顔になっているなと思う。自分からすすんでやる変顔は、まだ女が残っている…と、思うんだけど…。夫が洗面所で用を済ませるまで、真顔で鏡を見て待っていた。食べかすのついた糸ようじ、これも見られたら相当恥ずかしいな。今日、たまたま私が使っているのと全く同じ糸ようじのCMを見たけれど、不快感は全くなかった。糸ようじのCMの女優さんみたいにさわやかな笑顔で糸ようじをしたい。

スカッと系の話が苦手だ。「トラブルを解決してスカッとする」というやつ。主人公がピンチに会う場面で心臓がバクバクしてしまい辛い。結末を知った後も、主人公がピンチに遭う場面ばかりが頭に残ってしまいスカッとできない。同じ理由でいじめの話も苦手。記憶に残るのはいじめのシーンばかり。今日も、ポータルサイトは、スカッと系…というか、モラハラとかママ友トラブルとか毒親とか、読んでいて心がきゅうっと締め付けられるようなネット上に転がっている漫画ばかり紹介してくる。生きるのが辛くなってくる。その後の料理の支度とか、掃除とかもやる気が起こらなくなってしまう弱い私だ。読まなきゃいいのに、ついクリックしてしまう自分も嫌だ。なぜ読んでしまうんだろうな。Instagramは、胸糞悪い漫画を見かけるたびに「ごめんなさい」と心の中で作者さんに謝罪しながらブロックしている。明るい気持ちになれるような漫画だったら大歓迎。

あと、スカッとしたい時はビールを飲む。